劇団辞めてドイツ行く(35)テストだった/携帯電話のこと――2024年11月13日

 今日は学校でのB2のテストだった。受かると、C1のクラスに進むことになる。明日にまだ Sprechen のテストが残っているが、すでに一部採点した先生によると、HörenとGrammatikの出来はまあまあ良好のようで、Lesen と Schreiben で大コケしておらず、また明日に残ったSprechen で事故らなければなんとかなりそうな予感である。とりあえず、明日もがんばろう。

 また、2024年11月25日にいったん帰国するのだが、中途半端にも、11月15日でプリペイドSIM(ja! Mobil)の期限が切れてしまうので、ややもったいないが、eSIMよりは安価ということで、15ユーロ10GB分追加購入した。ja! mobil は スーパー REWE で購入できるプリペイド方式のSIMカードで、利用状況を確認できるアプリがある。これを確認しながら、後から追加購入したりもできる。

 ところが、どういうわけか、ja! mobil のアプリがどうやってもインストールできない。Android でも、Apple でもできなかった。よくよく確認してみると、Android のほうは、Google Play ストアの国の設定を変える必要があるようである。これは、調べても出てこなかったので、推測を重ねてわかったことである。一部のアプリは、特定の国でしか利用できない(インストールできない)。VPNを使っていても関係ない。

 まずは、Google Play ストアに入り、国の設定を変更する。国の設定は一度変えると、そのまま一年固定されるとの記載があったので、ドイツ用に作った別のグーグルアカウントに、クレジットカードを登録して、再度インストールしてみると成功した。

 次に、ja! mobil に入ると、電話番号を聞かれる。これが、ドイツでの番号の書き方になる。携帯電話からSIMカードの情報を確認すると、+49 という番号が入っているのだが、これをゼロに置き換える必要がある。そして顧客番号(kundenummer)を入力、パスワードを設定すると、登録することができた。11月23日以降は、家なき子になり、またデュッセルドルフにいったりするのだが、それまでのあいだ、10GBもあれば安心である。

 eSIMは、簡単だが、やや割高である。緊急時や少しの旅行のときに使うものとしておけばいい。トランジット中に経由国でトラブルにあったときなどにも、オンラインですべて完結するeSIMは安心感がある。

 数年前に購入した、OPPO Find X3 Pro は、eSIM対応かつデュアルSIM対応(SIMカードが二つ入る)なので、すごく便利である。スマートフォンの機能は、飽和状態にあるらしく、Appleも誰もが驚くような機能をつけた新型iPhoneを発表できないでいる。明らかにほとんどの機能を使うわけでもないのに、ウン十万するiPhoneを持っている人はいったい何なんだろうか。

 iPhone もタイプCケーブルに対応しつつある。これは、ライトニングケーブルを他の業者が売るときに、発生するライセンス料による儲けがあるから、としばしば説明される。iphone用の充電器を買うと、そのうち数ドルがアップルにチャリンチャリンするらしい。だから、あまり充電スピードが速くもないライトニングに執着している、ということである。しかし、2年前欧州委員会(EC)が充電規格のポートを、Type Cに統一する方向で合意した。アップルは変更を余儀なくされることになった。ヨーロッパは、ルールメイキングでなんとか生き延びようと躍起である。「ヨーロッパ的人間性が、絶対的な理念をうちに担っており…(略)…さらにまた、あらゆる他の人間性のヨーロッパ化という現象が、それ自体において絶対的意味の支配を告げており、それこそが世界の意味であり、世界が偶然そうなったという歴史的無意味ではないのだ、ということも決定されるであろう」(フッサール(細谷恒夫・木田元訳)『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』中央公論社、1974年、30頁)

 「フッサールのこういう読み方は単なるイジワルだよ」と昔友人に言われた。まだ私は、彼の言っていた意味がわかっていないのだろう。原文に触れてみればまた新しい発見があるのかもしれない。