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芸術嫌悪――ほんとうに子どもたちに“演劇”を与えることは正しいのか

 30歳を越えて、同級生の多くが子どもを育てるようになったり、友人の子どもと触れ合う機会も増えた。すると、子どもと自分がどう関わるべきなのか、子どもたちから自分はどう見えているのか、など、たまに考えるようになった。いちお […]

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【戯曲を読む】No.17 深津篤史『うちやまつり』――なんすか、これ。先輩。(1998年、第42回岸田國士戯曲賞受賞作)

深津篤史『うちやまつり』白水社、1998年 ※初演:1997年、12月、伊丹アイホール あらすじ 背の低い柵でおおわれた小さな空き地。柵を囲むようにして、ベンチ。柵の内側にも椅子が数脚。鈴木が口笛を吹きながら現れる。人々 […]

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「名前のない星」戯曲賞――最終選考前の所感(2025年1月24日)

「名前のない星」戯曲賞 ←詳細はこちらのリンクから  最近、旧字体で書かれたような古い戯曲ばかり読んでいたので、今現在の作家の言葉で書かれたものを読むことは自分にとっては、とても新鮮だった。私事になるが、ベルリンで語学学 […]

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【戯曲を読む】No.16 マキノノゾミ『東京原子核クラブ』初演:1997年――内容と思想について

マキノノゾミ『東京原子核クラブ』小学館、1996年(単行本) ←神田が読んだほう マキノノゾミ『マキノノゾミ(1) 東京原子核クラブ』ハヤカワ演劇文庫、2008年(文庫) あらすじ(一幕だけ) 第一幕。  昭和七(193 […]

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【戯曲を読む】No.15 田中千禾夫『教育』1954年

田中千禾夫『教育』(教育・笛他一篇 戯曲)河出新書、1955年 あらすじ  外科医を志望し、病院で勉強している禰莉と、その母絵礼奴のもとに、瑠王が月々の生活費を渡しに現れていた。瑠王は、禰莉の父、絵礼奴の夫である。絵礼奴 […]

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【戯曲を読む】No.14 松原俊太郎『山山』 発表/初演:2018年

松原俊太郎『山山』白水社、2019年 話の流れ 松原俊太郎(1988-) 熊本県出身。神戸大学経済学部卒。2014年春、地点による『ファッツァー』(ベルトルト・ブレヒト作、三浦基演出)に魅せられ、戯曲を書き始める。戯曲『 […]

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【戯曲を読む】No.13 宮沢章夫『14歳の国』1998年初演

宮沢章夫『14歳の国』白水社、1998年  あらすじ 宮沢章夫(1956-2022) 多摩美術大学中退。80年代半ば、竹中直人、いとうせいこうらとともに「ラジカル・ガジベリビンバ・システム」を開始。90年より「遊園地再生 […]

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【戯曲を読む】No.12 松田正隆『月の岬』1998年 読売演劇大賞最優秀作品賞(上演台本(1996/9/30)を読む)

あらすじ  長崎の離島、平岡家。夏の朝。結婚式の日。高校教師、平岡信夫は、結婚後妻直子とそして、姉佐和子とともに住むことにしていた。朝準備をしながら信夫は、佐和子かつての恋人、清川悟と密会していたことを訊く。悟は東京で会 […]

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【戯曲を読む】No.11 鈴江俊郎『あおく見えるのは空と』 初演:1995年

あらすじ 病室の夫婦。夫は骨折で入院。妻はいつもと少し変わった日常に新鮮味を覚えている。妻は、双眼鏡でいつもと違う視点から町を眺め、たまにレンズをいじって七色に映る空や夫を見る。病室は煙草の臭いがする。谷本さんという隣の […]

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【戯曲を読む】No.10 別役実『象』初演:1962年

別役実『象』三一書房、1969年 あらすじ――とは何か? 暗い。黒いコーモリ傘をさした男がボンヤリと現れ、口を開ける。 「みなさん、こんばんは。私は、いわば、お月様です」   はじめそこはどこという指定もないままだったが […]

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