【2024年】ドイツ・ワーホリ 生活編「アンメルドゥング Anmeldung der Wohnung 住所の登録」
アンメルドゥング Anmeldung der Wohnung――すべてはここからはじまる
ドイツで働きたい人 → ドイツの銀行口座・電話番号がいる
ドイツの銀行口座・電話番号がほしい →Anmeldung 後にもらえる書類がいる
→ Anmeldung しなければならない
以上が、アンメルドゥングが個人にとって必要な理由です。とてもシンプルですね。
また、法律では(2025年1月15日確認)、
アパートに入居する人は、入居後2週間以内に登録機関に登録しなければならない
(Wer eine Wohnung bezieht, hat sich innerhalb von zwei Wochen nach dem Einzug bei der Meldebehörde anzumelden.)
と書かれてあります。これが、法律上アンメルドゥングをしなければならない理由です。三か月以上滞在する人には必須とのこと。それ以下なら不要らしいです(三か月はビザなしで滞在できる長さです)。しかし、この法律、ベルリンではぜんぜん守ることができません。人の出入りが激しいベルリンでは、この登録のために役所に人が押し寄せるので、役所がパンクしているとのこと。
うその報告をした場合や届け出が遅れた場合は、罰金が発生することになっています。
しかし、現状を鑑みて届け出の遅れについては、それほど厳しく取り締まられる状況ではないようです。もちろん、誰がどう見てもわかるレベルで、完全に怠った場合はわかりません。理由を厳しく問われることもあるようです。ご注意ください。誰も守れない法律を作ってしまった結果、取り締まりを緩める状況になっている、というのは日本みたいな感じがしますね。パチンコ屋みたいな。
いずれにしても、これをはじめにしておかないと、携帯電話も銀行口座も開けない、ただの旅行者になってしまいます。働くなど、ドイツで生活をはじめたい人は、この第一関門を、なんとかして突破しましょう。(なお、条文を読めばわかるかもしれませんが、この手続き、引っ越しの度に必要になります)
① 予約する(オンライン予約)
ベルリンでは、2024年時点では、事前にオンラインで予約する必要があります。(このサイト、VPN接続したままで予約しようと思うと、接続できませんでした)。私のときは、3か月先まで予約でいっぱいでした。いや、3か月間スマホ・銀行口座なしは無理やないの。
今見て予約がいっぱいでも落ち着いてください。一つ一つ説明していきます。また、記入済の書類が必要です。私は、語学学校の寮だったので頼んだらすぐに必要な書類を揃えてもらえました。ポータルサイトから、必要書類を確認しておきましょう。空き状況の確認は、ポータルサイトの下のほうに行くと出てきます。もちろん、パスポートは要ります。WGなどの場合は大家さんに書類を作ってもらう必要があるかもしれません。良好な関係を保ちましょう。
(1)ベルリンの人は、ベルリン域内にある役所 Amt アムト ならどこでもアンメルドゥング Anmeldungできます。とにかくどこでもいいので予約する必要がありますが、どんな場所でもいける用意をしておきましょう。私は、スマホなしで、電車で1時間(乗継あり)、駅からさらに歩いて20分の役所に行くことになりました。日本でも、知らない場所へのこの距離の移動は簡単ではありません。
といっても、アンメルドゥングしないとSIMカードが確保できないので、数日間分の eSIM (イーシム) でネット環境を確保しておくことをおすすめします。もしくは通信環境が確保できている友人と一緒に向かうという手もあります。しかしこれは日付が読めないので難しいかもしれません。通信環境については別に記事にしますのでそちらをご覧ください。
(2)最初に書いたように2週間以内の取り締まりはやや緩めのようです(責任は持てません! できるだけ早めに!)。私の場合は、渡航後26日目でようやく登録ができましたが、とくに何も怒られたりすることはありませんでした。
(3)予約だけして当日キャンセルする人が多発します。なぜなのかよくわかりませんが、「眠いから今日はやめとこう」みたいな人がいるのでしょうか。理由はどうあれ、当日確認すると予約の空きがチラホラ出ます。ポータルサイトを何度も更新して、空きができるまで待ちましょう。Alle Standorte auswählen (すべての場所を選択)にチェックを入れるとぜんぶ含めて空きを確認できます。
そして空きが出てきたら場所と、間に合う時間なのかを確認して、すぐさま予約! ぼーっとしてると同じことを考えている人に取られてしまいます。朝から午前中にかけての時間帯に、空きがよく出るようです。
② 役所 Amt に行く(だいたい遠いところになる)
私は、Bürgeramt Weißensee という場所を予約しました。これがなかなかの旅でした。まだ何にも慣れていないこの時期、グーグルで検索すると、ポツダム広場 Potsdamer Platz からUバーン→トラム →バスと乗り継いでいかねばなりません。結構なプレッシャーです。アレクサンダー広場 Alexanderplatz を過ぎると住宅街に入ります。目印になるような建物もないなか、とりあえず確認した場所で降りて、グーグルマップを信じて歩きます。(30分くらいは早めに到着しておきましょう。理由は後述)
すると、事前に確認した通りの建物が登場。中に入ります。しかし、中に入っても、どこに行けばいいのかサッパリでした。日本の役所だと、お年寄りにもわかるよう大きな文字で、「〇〇の方はこちら」と書いてあったり、案内役の人がいたりもするのですが、まったくそのような過保護な雰囲気はありません。警備員っぽい人がいたので、
Wo kann man die Anmeldung machen? (アンメルドゥングはどこできますか?)
と暗記したフレーズを言ってみます。快く教えてくれましたが、質問はできても、答えを理解することができません。英語で話してもらえばよかったです。とりあえず、上の階ってことはわかったので上がってみます。上の階をウロウロしたあと、それらしき人だかりを確認、待機場所のようです。しかし、日本の役所のように番号札とか「103番の札をお持ちの方どうぞ~」みたいな呼び出しとかまったくありません。私が行った場所の場合は、スクリーン das Bildschirm に小さく順番と時間が書いてあって、時間になったら入るべき自分で部屋に入る、といった感じでした。到着してから、状況や場所を理解するのに時間がかかり、結果的にはギリギリというか時間を過ぎそうになりました。危なかった。
担当の女性は、優しい人でした。パスポートと諸々の書類を確認後、事前に調べた通り、「建物の入り口からあなたの部屋まではどう行きますか」と聞かれます。ドイツ語が今以上に話せないので、後ろを向いて、
Hier(ここが)、Eingang!(入口)、こっち(左手で)に、Aufzug!(エレベーター)
Und(ほんで)、steigen(上がる)、vier (4階)、
und (ほんで)、schnell (すぐに)、mein Zimmer! (僕の部屋や!)
と述べて、なんとかなりました。役所の人によって、ドイツ語しか無理な人もいたり、英語ができる人もいたりいろいろあります。ほかに聞かれることもあるようですが、私はこれくらいでした。最後にサインをしたら、ハンコのついた書類とパスポートを返されて、
Kanda: Ist das alles? Fertig? (これでぜんぶ? おしまいっすか?)
Frau: Natürlich! (もちろん!)
Kanda: Danke schön! (あざした!)
③パスポートの本籍地に注意する等
一瞬でした。空港で問い詰められたのでここでも身構えましたが、5分程度で終わりました。これにて一件落着です。Anmeldung アンメルドゥングに必要な書類をそろえるにあたって、語学学校の事務の人のサポートがあったのはありがたかったです。そのせいで、やや難易度が下がってしまいました。これは聞いた話ですが、パスポートに記載されている本籍地と直前に住んでいた場所が違うと、詰められることもあるようです。私は語学学校の事務の人に確認されました。日本では、本籍地を気にする機会は多くないかもしれませんが、知らない国の人が見たら、「これどういうことやねん」ということなるようです。ややこしくないように書類を調整するか、説明するか、いずれかを検討しておきましょう。
役所には国柄が出ます。日本の過保護ぶりは日本から出たことがなくても、認識できるレベルですが、ベルリンは、まあ、こんなもんだよなって感じでした。そこまで酷い状態とも思わなかったです。話はそれますが、京都の役所では市民のことを「お客様」を呼ぶようになっていました。それはねえだろ、というのが個人の感想ですが、確かになんて呼ぶのか難しいな、名前で呼ぶのは個人情報を扱うところだし不都合がありそう、とも思います。日本語は、主語抜きでもなんとかなるので意外と問題ないのかもしれません。
なお、こちらはあくまで個人の体験です。実際にアンメルドゥングするときは、最新の情報と複数のソースをもとに行動してくださいね。