【2025年】ドイツ・ワーホリ 移動編「LCCよりFSC――ターキッシュ・エアラインズ(関西国際空港~イスタンブール~ベルリン)」
LCCよりFSC
二回目のベルリン移動。前回のスクート航空(Scoot)はやめて、今回はターキッシュ・エアラインズに乗りました。LCC(ロー・コスト・キャリア)ではなく、FSC(フル・サービス・キャリア)を選ぶに行った理由は以下の記事に詳しく書いています。
結局、費用も半分程度で済み、そのうえ、持っていける荷物の量やかかる時間、トランジットの回数といった諸条件もターキッシュ・エアラインズのほうが勝っていました。スクート航空を選んだのは、「LCCのほうがとにかく安いだろう」という思考停止がなせる業でした。長い期間の滞在(=荷物が多い)であり、移動距離も長いとなれば、LCCの良さは失われます。勉強になりました。もちろん、選ぶ時期にもよります。今回は往復で、それぞれ2月と8月のお盆前という安い時期を選んでいます。
今回は優雅にラウンジ利用
帰国中に、三井住友ゴールドカードNLを手に入れて、関空で二つのラウンジを無料で利用しました。飛行機は手続きがいろいろめんどくさく、時間も読めないので、気を少しでも落ち着けられるスポットがあるのはいいことです。ただし、私が入ったタイミングではどこも混んでいました。仕方ないことですが、ややせわしなかったです。関空のすぐそばの商業施設にあるラウンジ、Nodoka は。清潔なネカフェみたいな感じです。アネックス六甲はちょうどよく、搭乗口のまんまえだったので、直前までゆっくりすることができました。これならもっと早くきてもよかったのかもしれません。しかしいずれもコーヒーマシンがファミレスにおいてあるようなもので、コーヒーがあまりおいしくなかったです。個人の感想ですが、どうせなら缶コーヒーのほうがいいかもしれません。
荷物も問題なく預けられました。いろいろあったので、学習して今回はサイズ・重量ともに規定ぎりぎりを攻めます。ただ、20キロ×2つ(スーツケースと特大ボストンバッグ)、8キロのリュックを抱えた状態では、関空に行くまでとベルリンに着いてからがたいへんでした。
事前準備(飛行機のなかはすごくヒマ)
念のためスマホに映画をDLしておきます。飛行機のなかは、想像以上に暇です。私は、どこでも寝られるタイプではないし、夜の移動だと暗くて本は読めませんでした(明かりをつけられますが、隣の人が寝てたら申し訳ないです)。今回のクラスはエコノミーではないので、充電ポートがないとの記載がありました。はじめてのイスタンブールでスマホなしトランジットは危険なので、二台のスマホのうち一つでも生存していられるように調整します(ラウンジでフル充電できました)。イスタンブール空港で充電できるように万国対応の変換プラグも確保済です。
機内1(関空からイスタンブール)ターキッシュエアラインズ TK0087/ボーイング787-9
なんでもかんでも有料のScootとは違い、タブレットも充電ポートもありました(聞いていたのと違う。特定の機種しかないのではなかったのか?)。充電ポートは、TypeAとTypeCで二つありましたが、Type Aは破損していて、Type Cだけ、充電できました。タブレットは取り外しができない仕様ですが、700本以上の動画コンテンツがあります。英語字幕しかなかったのですが、大好きなジェイソン・ステイサム主演の映画、The Beekeeper を視聴。そのあとも時間が余ったので、スマホにDLしておいた『パーフェクト・デイズ』を観ました。飛行機のなかでは、寝るとトイレ行く以外にほとんどできることがありません。10時間を越えてくると、寝付きの悪い自分にとってはなかなか苦痛な時間なのです。
モバイルバッテリーは持って行かないことにしました。日本では充電ポートを提供している場所が少なく、モバイル・バッテリーに活躍の場があります。それに対して、ベルリンでは電車やバスなどいたるところにUSBポートがあるので、Type A to Cのコード一本あれば困ることはそれほどありません。そもそもモバイルバッテリーは発火したりすることがあって、持ち込みにくくなっています。持ち込みを検討している方はお気をつけください。
イスタンブール空港(6時間待機)
イスタンブールでトランジット。現地時間の朝5時30分に到着して、11時発のフライトまで待たねばなりませんが、ここはまだチャンギ同様、広くて過ごしやすかったです。喫煙所も見つけられました。Smoking と書かずに、Terrace と書いてあります。そこが喫煙所とわかったのはたばこのマークがあるからです。喫煙所は、文字通りテラス式になっています。検査場前の喫煙所は上方に電気ストーブが設置してあります。喫煙事情も世界によってまちまちです。チャンギは屋外でした。日本は喫煙「室」。アテネ国際空港も喫煙「室」でした(帰りのときに搭乗口で喫煙所を探したが見つけられなかった)。屋内は基本禁煙、屋外は自由みたいな感じが多いのでしょうか。韓国に行ったときも、2017年のことですが、外は基本自由みたいな説明を受けました。喫煙のルールはいずれも時代に応じて厳しくなる傾向にあります。辞めようとしたがなんやかんや無理でした。ドイツ行ったら値段が高いのでやめれるかもと思ったが、20本5ユーロ(800円程度)の激安かつ味も好みのものを、スーパー・リドル Lidlで発見してしまいました。まだLidlでしか見たことがないのですが、どこかでまとめ買いできないのでしょうか。トルコ・イスタンブールの気温を確認すると、この時期は10度前後で推移しており、日本とあまり変わらないようです。帰国時、シンガポール乗り継ぎのときはベルリンから厚着してしまっていたので、だいぶ蒸し暑かった記憶があります。
トルコの水は大丈夫なのか(Volvic はなかった)
喉が渇きましたが、購入した水に問題がないかが不安になってきました。いちばんたくさんおいてある damla というメーカーのものがトルコのなかでは比較的硬度が低いらしいのですが、私が育った関西の水は軟水の国日本でもさらに硬度低めとのことので、硬水に対しては関西人は日本でも最弱なのかもしれません。さらにどちらかといえばお腹を下しやすいのは女性よりも男性なので、私は下の下に入ってきます。がぶがぶ飲まずに少しずつ飲むことにします。前回は、アホみたいにがぶ飲みしてひどい目に遭いました。ベルリンでは、水が合わないというストレスが、飲み水に限らずあらゆる場面で、想像以上に堪えました。今回は苦しまずに過ごしたい。入浴直後の数分をのぞいて、毎日が不快でした。肌も髪もそんなに強いわけではないので、とりあえず、マシなシャンプーやボディーソープを見つけだしたいと思います。飲み水にかんしては、日本のアマゾンでブリタを購入しました。毎日、ボルビックを買うよりは安くつくことに期待です。
ところで、購入した水の値段を確認すると、500mlのペットボトルが110トルコリラ≒440円くらいでした。まじかこいつら正気か。蓋も閉めにくいしよお。財布のひもがギュッと締まります。しかし、6時間水一本ではさすがに持て余します。搭乗口すぐ近くにカフェがありました。コーヒーとベーグルで、1300円くらい。まあ空港だし、こちらは文句垂れるほどの金額ではないですね。ここはユーロの料金表示もあって、ユーロ現金でも買えるようです。それから、男子トイレが高身長設定すぎます。当方、155cmですが、ギリギリなんとかなりました。子どもとかどうするんだよ、これ。みんな生まれたときから160cmあるんか。
機内2(イスタンブールからベルリン)ターキッシュ・エアラインズ TK1729/エアバスA321
イスタンブールからベルリンに乗り換えましたが、おそらくこちらの機種のほうが新しいように見えます。USBポートはType A が一つだけ。ちゃんと動きました。イヤホンは最初に乗ったのと同様、二つ差し込み口があります。2時間55分の移動。ベルリン行きなのにあまりドイツ語が聞こえてきません。乗り込むと隣2席ががら空き。もしかして隣誰もいない? と期待したのもつかの間。直前にフランス語を話す子供たちに囲まれました。少し人見知りする女の子でした。配布されたイヤホンをほどくのが難しそうだったので代わりにやってあげると小さい声で Thank you と言ってくれました。至近距離でアジア人を観たのは初めてだったのでしょうか。もうちょっとフランス語も勉強しておけばよかったです(仏検3級)。
2回目の渡航のくせに、ミーハーで恐縮ですが、DLしておいた『ベルリン・天使の詩』を見ながら、この機内でこの文章を書いています。飛行機の場面が最初にある。ベルリンに向かう機内で観るならこれ一択なのかもしれません。図書館のシーンはやはりリルケ『マルテの手記』からきているのでしょうか。
さて、機内食について指摘しておかなければなりません。機内食なんて申し訳程度のものと思っていましたが、衝撃的においしかったです。なかでも、イスタンブール〜ベルリン間に食べたジェノベーゼのショートパスタが絶品で、濃厚でクリーミーな味わい、地上ならちゃんとしたレストランにいかないとこんなの食べられないのではと思いました。このパスタといい、ケバブといい、トルコは食にかんしてすさまじい国なのかもしれません。
ちゃんと入国できるかな
さて、前回の入国時のトラブル二つをおさらいしておきましょう。
1)入国審査で揉めた
2)スマホ無くした
1)入国審査については、さすがにドイツ語も英語も能力があがっているので、なんとかなるでしょう。
2)スマホなくした についても、今回はだいぶ落ち着いて移動できていますし、スマホなどの電子機器類用のミニバッグも持ってきているので難なくクリアできるでしょう。
最大の懸案事項は、雪です。私は幼少期、一時沖縄で、そのほかは気候に厳しさがない大阪で過ごしました。雪が二日以上積もったのを経験したことがありません。これでどうやって市内にたどり着くか。結局いろいろ考えて高くはなるが、雪国を知らないのでタクシーを利用することにしました。
さて、入国審査ですが、自分の二人分前にいた夫婦、それから隣の列でも若い女性がかなり長い時間をとっていました。EU市民とそれ以外で分けられていて、当然私は「それ以外」。今回は飛行機から降りて荷物を受け取ってからすぐに向かったので、人が少ないうちに列に並ぶことができました。しかし、何で揉めているのかはよくわからないが、いつまで経っても列が進みません。夫婦のほうは、「息子がドイツでドクターをやっている」と英語で聞こえました。つまり息子に会いに観光しにきたのでしょうか。それでなぜあれだけ確認に手間取ることになるのかはよくわかりません。若い女性のほうはよくわかりません。働く・働かない、どこで?云々のことというくらいのことはわかりました。どうしようもないので、お巡りさんとやりとりする流れになっていました。そうこうしているうちに長蛇の列の出来上がりです。やけに緊張してきました。前回わりとごちゃごちゃ詰問された記憶がよみがえってくる。
愛想よくHallo といって、パスポートを渡します。コミュニケーションは先手必勝。なんか黙り込んで作業しているので、ちょうどいい間で、「Kein Problem?」と言ってみると、「Alles Klar! 」と返されました。とりあえず、学校に行って、今月面接したい(気持ちだけで実際には何も決まっていない)と言うと、「sehr gut!」的なことを言われてなんなくクリアしました。瞬殺である。入国した瞬間、「うおー!!」と叫びたくなりました。スマホも無くしていません。無事入国です。荷物も重いし、雪が怖いのでタクシーで中心地に向かいます。無事、レトロニムの野村さんと会って、散歩して、飯食って、バー行って明日の予定を話して、その日は22時には就寝。夜25時からの予定は飛ばしてしまいました。すみません。さすがに無理でした。翌日は、朝6時半という超健康的な目覚めでした。
総合的にいって、昨年の初回が嘘のように快適な旅でした。関空からベルリンへの移動には、ターキッシュ・エアラインズをおすすめします。