劇団辞めてドイツ行く(57)2025年6月の生活費ーー2025年7月1日

 Hönow/Hoppegartenからの次の潜伏先への移動が終わった。先日、Festspieleで 100° Diaspora に行ってきた。ディアスポラ(離散)というテーマを反映した会場の配置が興味深く、またベルリンで知り合ったダンサーの高橋佑紀くんが出演している演目を観ることができた。なんとかドイツに今後もしがみつくべく、あれこれ動いて回っているのだが、それだけでなく、ここ数日は引越のためにベルリンを端から端まで2往復することになってヘトヘトである。また、いろいろな連絡事項が同時に入ってきた。元メンバーの吉岡は、劇団解散後も私のスマホをハッキングしているのではと疑ってしまうほど、いつもちょうどよいタイミングで連絡をしてくるのだが、最近は界隈を問わず全員が同時に私に連絡してくるので、どうやら私の生活はダダ漏れらしい。

1か月分のドイツでの生活費詳細(2025年6月)

 6月の家賃以外の生活費をまとめた。支出は合計で、
336ユーロと30セントである。思ったより使い込んでしまった(ドイチュバーンチケットの58€/月も除く)。

内訳は

食費:73.23€ ※①
外食:141.59€
タバコ:49.49€
生活用品・医薬品21.99€
文化活動:48€ ※②
その他:2€ ※③

※① ほぼリドルかペニー、食材のみ。調味料は到着直後に購入したので含まず)
※② ハンブルクの美術館と観劇
※③ ハンブルクでロッカーを6時間借りた

であった。思ったより外食が嵩んでしまった。それほどあちこち食べて回ったつもりはないのだが、やはり人に会ったりすると何か食べながら飲みながらになるわけで、それに金がないという感じになるのも楽しくないので、見栄を張ったところもある。とはいえ、金額からすると第一に抑えるべきところなのは明らかである。酒のまないのにこれか。

 文化活動というのは、ハンブルクのfaustとハンブルク美術館である。これは必要経費である。なお、ここには5月時点ですでに支払い済みの観劇料金とハンブルクへの交通費・ホテル代は含まれていない。ドイチュバーンチケットも含むのなら、体感としては

・週に1、2回の外食(ほぼケバブとコーヒー、たまに甘いもの)
・それ以外は基本自炊
・手巻きタバコとふつうのタバコの組合せ

で、約400ユーロ程度が生活費になるだろう。タバコは手巻きタバコに移行しようとしたが、吸い比べると明らかに箱のタバコのほうが吸いごたえがあり、また出先で巻くことの煩わしさからして、外出中は箱のタバコを維持している。ゴールドフィールドという銘柄は、安いがリドルでしか買えないため、常日頃からどこへ行くにしてもリドルの位置を把握しようという症状に見舞われている。一箱(20本)で約5ユーロ。リドルによっても買い方が変わる。大きめのリドルならレジに行って、店員に「タバコ!」というとレジのコンベアーの後ろに陳列されているタバココーナーのシャッターを開けてくれる。それがない場合は店員のそばにタバコが置いてあって、レジで順番になったら「ゴールドフィールドの赤を」というと、渡してくれる。箱のサイズが豊富で、同じ銘柄でも、ロングもあれば40本入りとかもある。そして、ゴールドフィールドの手巻きバージョンもあって、今月からはこれも喫むようになり、タバコの費用をかなり抑えることができた。

 問題の外食について分析しておきたい。141.59ユーロのうち、ケバブは4食、喫茶店でのコーヒーなどが11回(ほぼ友人と一緒)、ランチが1回、時間の都合上仕方なく1人での外食が2回、とにかく甘いものが欲しくて発作的に行ってしまった外食が1回であった。人との付き合いにしても、少し多かったかもしれない。しかし、わざわざドイツにいるのに引きこもっていてもしょうがない、という悪魔か天使かもはや判別がつかない意見が聞こえる。とりあえず外出の前後に1人で何か食べてしまわないようにしなければならない。

141.59ユーロを現レート(約169円/ユーロ)でみると、

約24,000円である。

 そんなに贅沢している認識はなかったが、油断すべきではなかった。今月は1人でのケバブ以外の外食ゼロを目指す。今月はバ先のまかないがあるので、外食費は削れるだろう。これでも日本にいたときよりはかなり控え目なつもりだったが、恐るべしヨーロッパである。なお、141.59ユーロは、

1ユーロ140円なら 約19,000円、

1ユーロ120円なら 約16,000円、

である。円安を全身で感じる。今はユーロで稼いだ貯金を崩しつつの生活なので、円のことは意識しないでいられる。できれば、8月に1ユーロ200円とかになってほしい。そうか、自分のことだけ考えていいのなら、参院選で円が暴落する結果を望めばいいのか。なお、今回の参院選も書類の都合で、私は投票できない。みなさん、よろしく頼みます。

 いくつかの政党の主張通り、大減税が行われればインフレが進む可能性がある。インフレが進めば、円安になるかもしれない。もちろん、このような「風が吹けば桶屋が儲かる」的なバカな理屈で把握できるほど円安円高の話は単純なものではない。昨年はトランプが円安を終わらせるという論をいくつか聞いたが、結局この1年でドルは約140円、ユーロは約155円が最低だった。これ以上円安要因が増えるとますます誰も海外行かなくなるぞ。

 タイミングの悪いことに、あと1ヶ月というところで髭剃りのシェービングクリームが切れた。歯ブラシも買い替え時になり、シャンプーもなくなりそうである。むし暑くなってきて、Tシャツも入り用になってきた。エアイズムは、14.90ユーロで2500円だが、4枚しかなく、ここにきて心もとないので新たに買うことにした。そもそも2枚くらい紛失した。こういう出費は、どこだろうと生きていればつきものであるので、想定に含めねばならない。

 オンラインバンク、N26から日本に送金したかったのだが、デメリットにぶつかった。100ユーロ以上の現金の預け入れには手数料が1.5%かかるらしい。今、手持ちの現金が200ユーロくらいあるので、今後はできるだけ現金を使い、100ユーロ以下にして、N26の口座の残高を残し、ワイズを介して日本の銀行口座に送金し、日本のでの生活のスタートダッシュ資金としたい。