劇団辞めてドイツ行く(5)ベルリン暑すぎる――2024年9月4日
ベルリン暑すぎる(9月)
やや慣れてきたが、油断は禁物である。昨日、空港からの帰途、ポツダム広場 potzdam platz から寮まで地図なしで歩いて帰れると思ったのだが、普通に迷ってしまった。絶望しかけたが、なんとか勘とここ数日の記憶を頼りにたどり着くことができた。途中、アフリカ系の男性になぜか道を聞かれたが、荷物が少なかったからだろうか。あるいは、防犯のため観光客と思われにくいように意識して歩いてみているからかもしれない。目線は低めにキープして、迷っていても、急に立ち止まったりしない。写真を撮るのにも時間をかけない。もしくは、単にアジア系でベルリンにいるなら英語もいけるはすだという軽い推測だったのかも。なお、その数時間後に、彼が聞いてきた mall of berlin の場所は把握できた。彼は道を戻るべきだったのだが、辿り着けたのだろうか。
朝晩は過ごしやすいのだが、12時から19時頃までが暑すぎる。ベルリンは寒いと聞いていたので、ヒートテックは大量に持ち込んだのだが、まったく出番がなく、逆にエアイズムは2着しかない。部屋には冷房がないので涼しい場所を探してそこで過ごすしかない。兼好法師は、「家のつくりやうは夏をもって旨とすべし」と書いたが、その精神はベルリン民には皆無なのだろう。暑いので窓を開けたいが、すると虫が入ってくる。学校の勉強スペースやショッピングモールのベンチなど、なんとか日中をやり過ごせる場所を探すしかない。
そういえば昨日、スマホを取りに空港まで行ったのだが、往復2時間かけて結局「ここにメールして」とだけ言われて帰ってきた。電車のなかも冷房が効いていないのですごく暑い。ドイツで、緑の党とかが出てくるのは、なんの対策もない夏の時間がどんどん長くなるからなのかもしれない。日本はどの季節にもいずれにせよ対応しなければならないので、その点柔軟にやれるといえる。とりあえず、tシャツを買い足した。来週からは冷え込んでいくとのことだが、tシャツ一枚では無理である。
出費もかさむ。衣類以外にも、シャンプーやら料理を作り置きてしおくタッパーとか、洗剤とか、どんなものも日本より割高なのでクレジットの引き落としが怖い。醤油とごま油くらいは持ってきてもよかった。9月末に8月分の給与が振り込まれるのだが、それをもって全財産が確定し、あとは働かなければ減るだけになる。働かねばならないが、そのためには語学の最低条件B1をクリアせねばならない。ダラダラしてはいられないが、とにかく暑いので最適な環境をどうにか探す。
スマホ無くした件については、大惨事というほどのものではない。問題はSIMカードである。電話番号による認証が不可能になったのでメイン口座からの振り込みができないというのがいちばん大きなところである。人によっては返ってくるまで1週間かかったらしいので、気長に待つしかない。トランクルーム代3ヶ月分先に振り込んでおいてよかった。ただ現代人としては使い慣れたスマホなしでものすごく過ごしにくいことには変わりないので、なんとか返ってきてほしい。
あと、硬水が身体に合わなさすぎて下痢になった。volvicを手に入れるなどしてなんとかもがいてはいるが、これは身体が慣れてくれるのを願うばかりである。食事もそろそろ外食をやめねばならない。フードコートでも、ラーメン、牛丼、焼きそばが2000円を超えてくる。料理はまったくできないわけでもないし、調理器具は支給されるので明日からゆるやかにはじめる。
いや、いろいろ書いたがまじほんと暑いわ、ベルリン。何もできんわこれ。